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忙しすぎる!過労死ライン月80時間超過が当たり前?教職員の過労の実態把握を!!(区政報告ニュース93号)

いきもの, 区政報告ニュース

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3月18日で閉会した杉並区議会2014年第一回定例会にて私・富田たくは区立小中学校の教職員の多忙化極まる現状を打開するためにも、労働基準法で規定されている「使用者による労働者の勤務時間の適正管理」を徹底することを区教育委員会に求めました。

◆教職員の労働環境改善のため、適切な勤務実態の把握を!!

公立学校の教職員の多忙化はもはや社会問題となっています。教職員の健康保持や児童生徒たちへの指導の質の向上のためにも一刻も早く解消しなければならない問題です。
厚生労働省が発行したパンフレット「過重労働による健康障害を防ぐために」では残業時間が月45時間を超えると『脳・心臓疾患の危険が高まる』とされています。また、月100時間超または2~6か月平均で月80時間を超える残業は『過労死』の危険があるといわれております。
杉並区では区職員の出退勤時間の管理をICカードにて細かく管理し、その記録から昨年一年間で延べ500名の職員が月45時間以上の残業を、そのうち約50名が月80時間以上の残業をしていることが分かっております。こういった実態を踏まえて、適正な勤務時間になるよう人員配置や作業分担を行うのが現在では当たり前です。

◆区の一般職員はICカードで管理しているのに、教職員だけは把握せず!!

しかし、議会質疑のなかで判明したのは、区立小中学校の教職員についてはICカードでの出退勤管理は行っておらず、教職員の時間外労働や休日労働の実態は適正に管理できていないという驚くべき現状でした。
こういった現状から「教職員は過重労働しても健康障害が発生しないと杉並区は考えているのか?」という私の質問に対し、区教委は「(教員は)一般行政職と異なり勤務対応の特殊性がある」とし「(教職員の)健康管理は管理職が行っている」また「教員には残業という定義がない」ため適正な勤務時間の把握はしなくても問題ないと強弁しました。

◆過労による健康障害から教職員を守れ!!

全日本教職員組合の「勤務実態調査2012」では教職員は年齢が若くなるほど時間外勤務が長くなる傾向があり、35歳以下については持ち帰り時間を含まない時間外勤務の平均が過労死ライン(月80時間)を超えているとの結果が示されています。
【参考】 全日本教職員組合ホームページ 、 全教「勤務実態調査2012」調査概要 、 全教「勤務実態調査2012」結果概要
私はこの実態調査を例示しながら、厚生労働省や文部科学省から各自治体や教育委員会に向けて、健康管理を目的とした教職員の適正な労働時間の把握を行うよう指導していることを取り上げ、なぜ国の指導に従わないのかと追及しました。
区教委はここでも開き直り、残業時間以外の「正規の勤務時間については確実に把握している」と答弁。さらには「教員の多忙化多忙化とことさら取り上げて児童生徒に向き合う時間がない」と言うが杉並区では「平成元年は教員は1365人、児童生徒は3万7000人、25年たった現在、子どもの数は2万4千人、教員の数は1300人で65名しか減っていない」として、逆に労働時間は減っているはずだ、との見解を示し、厚生労働省や文部科学省などの指導に従わない姿勢を堅持しました。

◆今の区教委の姿勢は異常!適正な労働時間の把握を求めていきます!

区教委のこの姿勢は正に危機的状況というほかありません。公立学校の教職員は労働基準法の時間外勤務手当については除外規定が設けられていますが『使用者による健康管理のための勤務時間の適正な把握の義務』が除外されているわけでは無いのです。そのため、厚生労働省も文部科学省も各自治体や教育委員会に何度も指導を行っているのです。
過労による健康障害から教職員を守るためにも、教職員が余裕をもって子ども達に指導できる環境をつくるためにも、今後も区教委による適正な労働時間の把握を実施するよう求めてまいります。

◆ニュース91号(2014.03.23) ⇒ tomitataku_news_093

【内容】 忙しすぎる!過労死ライン月80時間超過が当たり前?教職員の過労の実態把握を!! ・ 杉並のいきもの紹介57『シダレウメ(Prunus mume cv.)』
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