【議事録】富田たくの一般質問 2025年9月9日 杉並区議会第3回定例会 本会議
【議事録】富田たくの一般質問 2025年9月9日 杉並区議会第3回定例会 本会議
質疑内容 :①就学援助制度の拡充など義務教育の保護者負担の軽減について
質疑内容 :②公契約条例について
質問者 :日本共産党杉並区議団 富田たく
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2025年9月9日に行われた杉並区議会・本会議で僕が行った一般質問の議事録をアップします。(議事録については時系列で管理を行うため、このエントリーの更新日は質問当日の日付にしております。更新日2026年9月2日)
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※この議事録は富田たくの質疑を抜粋したものです。当日の全議事録はコチラから。
※動画での視聴はコチラから。

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~~~~~~議事録抜粋開始~~~~~~
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[ 令和 7年第3回定例会-09月09日-19号 ]
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◆34番(富田たく議員)
日本共産党杉並区議団の富田たくです。区議団を代表して、1、就学援助制度の拡充など義務教育の保護者負担の軽減について、2、公契約条例について、以上2項目について質問いたします。
最初のテーマは、就学援助制度の拡充など義務教育の保護者負担の軽減についてです。
就学援助とは、小中学校に通う児童生徒の保護者の収入が一定の認定基準を下回る場合に、入学準備金や学用品費、修学旅行費などの保護者負担に対して自治体が経済的に援助する制度であり、困窮する子育て世帯を支援する制度として重要な役割を果たしています。この就学援助制度の認定条件となる世帯年収の認定基準額は生活保護基準を基に算出されており、生活保護基準が変更されることによって認定の条件も変更されることとなります。ですので、まずは就学援助制度に密接に関わる生活保護基準について最初に確認したいと思います。
今から12年前の2013年から段階的に生活保護基準の10%の引下げが行われ、それに連動して、杉並区の就学援助認定基準額についても大幅に引き下げられました。その結果、就学援助制度を利用できる世帯が大幅に減少してきたことはこの間議会で何度も取り上げてまいりました。
最高裁は今年6月27日、2013年からの生活保護基準の引下げについて、厚労省の判断の過程、手続には過誤、欠落があり、生活保護法違反だったとする画期的な判決を下しました。私は、2013年5月の第2回定例会の一般質問でこの問題を取り上げ、安倍政権下で行われる当時の生活保護基準の大幅な引下げについて、生活保護受給者の生活はさらに困窮を極めることになると指摘し、生活保護基準が最低賃金や就学援助、住民税の非課税基準、保育所の保育料の免除に関わる階層区分、国民健康保険料の免除など様々な制度の基準となっていることから、生活保護受給者のみならず、低所得世帯に対しても生活をより一層困窮に追い込む要因となることは明白であると指摘し、生活保護基準の引下げを撤回するよう杉並区から国に対して働きかけることを強く要望しましたが、当時の田中区長の下では前向きな答弁はありませんでした。
この生活保護基準の引下げについて、当初から問題点が指摘されていたにもかかわらず、国に対して声も上げず、生活保護受給者だけでなく、多くの生活が苦しい世帯に影響が出ることが分かっていながら、生活保護基準の引下げを放置してきた前田中区政の責任は重大だと厳しく指摘するものです。改めて、杉並区は今回の最高裁の判決をどのように受け止めているのか、区の認識を伺います。
また、当時の生活保護基準の引下げによって、生活保護受給者の生活だけでなく、就学援助や住民税の非課税基準、保育料や国民健康保険料の免除基準など、生活保護を受給していなくても苦しい生活を強いられている多くの区民の生活にどのような影響があったと認識しているのか、確認をいたします。
憲法26条第2項では、「義務教育は、これを無償とする。」と義務教育の無償化を国に求めていますが、実態はそうなっていません。様々発生する義務教育の負担が困窮する世帯の子供たちの教育を受ける権利を侵害する要因とならないように就学援助制度が設けられています。今後、教育の無償化を日本社会で完全に実現するまでは、この就学援助が困窮する子供たちの権利を守るための重要な防波堤であり続けないといけないと考えますが、区の認識はいかがでしょうか。
今回最高裁で違法とされた生活保護基準の引下げを、当時の前田中区政の下では就学援助の認定基準額に適用してきました。これにより多くの世帯が就学援助制度から締め出しを受けることとなりました。確認いたしますが、就学援助の認定基準が改悪される前年の2012年から、段階的な基準改悪が進められた2016年で認定基準額がどれくらい引き下げられたのか、2人世帯から5人世帯までのモデルケースで認定基準額の推移と差額を示してください。同様に、同時期の認定者数と認定率についても示してください。
私の調べでは、2012年の就学援助認定者数は5,811人で認定率は23.9%、生活保護基準の改悪が行われた後、2016年の認定者数は4,444人で認定率は17.1%、1,367人の減少、認定率は6.8ポイントの低下となっています。前田中区政の下で認定基準額が引き下げられ、認定者が減少してきましたが、岸本区政となり、2023年に認定基準額を引き上げる判断が下されました。これによって、減少傾向だった認定者数、認定率は一旦上昇へと転じました。前区政で削減された認定基準を引き上げたことは大変重要であり、物価高騰の下、困窮する子育て世帯への支援強化という意味でも大いに評価できる取組だと受け止めています。この認定率の引上げについて、どのような判断により引上げを行ったのか改めて確認するとともに、認定基準額がどれぐらい増えたのか、また、前年の2022年と比べ、認定者数及び認定率はどれぐらい増えたのか、示してください。
前田中区政の下での認定基準額の改悪による認定者数の激減とは別に、認定基準額の変動がない年度でも、認定者数、認定率が減少傾向となっています。なぜ認定者数が減少するのかが疑問だったのですが、物価指数と名目賃金指数、実質賃金指数を比較してみた結果、認定率が減少する要因の一つが浮かび上がってまいりました。今年の予算特別委員会でも取り上げましたが、改めて説明すると、生鮮食品を除く東京都区部の消費者物価指数は、就学援助認定基準の引下げの前年となる2012年を100とすると、24年の物価指数は112となり、この12年間で物価は12%も上昇しています。物価の上昇に合わせて、見た目の賃金、いわゆる名目賃金も2012年から11%上昇しています。一方、物価の変動を加味した実質賃金指数は、2012年を100とすると、2024年は94と逆に6%の減少となっています。こうした傾向を見ると、実質的な賃金は下がっているのに見た目の給与が上昇しているため、認定基準額を超えてしまい、就学援助を受けられなくなってしまった世帯が毎年一定程度発生している可能性が大きいと考えられます。本来であれば、認定基準額は物価上昇や実質賃金を反映させて引き上げるべきでした。しかし、2012年から毎年徐々に物価が上昇していたにもかかわらず、認定基準額が引き上げられずに固定化されていたため、以前なら就学援助が受けられて当然の生活水準の世帯が支援の枠組みから除外されてしまう状況がこの十数年発生していたと指摘するものですが、区はどのように受け止めているか、確認いたします。
就学援助制度は、杉並区の判断でその基準や内容を決定できるものです。まずは、最高裁で違法だとの最終判断が下されたことからも、前田中区政の下で改悪された就学援助の認定基準額については、生活保護基準引下げ前の2012年時の水準まで引き上げることが杉並区としての責務と考えますが、区の認識はいかがでしょうか。
さらに、2012年から東京都の物価指数が上昇しており、それを考慮に入れて、2012年当時の認定基準額より物価上昇分だけ引き上げることが困窮する子育て世帯を支援することにつながると考えますが、区の見解はいかがでしょうか。
この間、就学援助について、議会事務局を通して東京23区の調査を行ってもらいました。その中で、困窮する子育て世帯の支援のために各自治体で様々な取組が行われています。例えば江東区では、就学援助の認定基準額を算出する際、通常の世帯は生活保護基準の1.18倍で計算していますが、独り親世帯については1.45倍で計算しており、独り親世帯の認定基準額が3人世帯の認定基準額と同等に引き上げられています。独り親世帯の貧困率が高いという問題点に着目した重要な取組だと考えます。杉並区でも、江東区を参考に、独り親世帯が就学援助をより受けやすくするために、独り親世帯の認定基準額の引上げを検討すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。
就学援助制度には、小学校1年生及び中学校1年生に入学準備金が支給されています。その金額が東京都内でも自治体によって違っています。入学準備金の算定根拠となる基準が自治体によって違うのがその原因です。杉並区の入学準備金は都区財調単価で算出されており、令和7年度は小学生で5万3,870円、中学生で5万9,040円です。中野区や渋谷区など23区のうち10の自治体では生活保護基準で入学準備金を算定しており、小学生9万1,600円、中学生で10万1,000円の支給、杉並区より小学生では約3万8,000円、中学生では約4万2,000円も多く支給されています。まず確認しますが、杉並区の入学準備金の算定根拠に都区財調単価を使用している理由を示してください。
入学時には、小学校ではランドセルや体操着など、中学校でも標準服、いわゆる制服や体操着などの費用がかかり、大きな負担となります。以前から提案していますが、杉並区の入学準備金の算定根拠を都区財調単価から生活保護基準額に変更し、増額することを求めますが、区の見解はいかがでしょうか。
就学援助制度の中で定額で支給されている費目についても、物価上昇の下で増額が求められています。特に学用品費については、2012年当時、小学1年生は年間1万5,240円、2年生以上は1万8,340円の支給でしたが、令和7年度は全学年9,860円と、当時の3分の2以下へと減額となっています。学校行事費についても、物価が上昇しているのに十数年間同じ額での支給です。目黒区では、昨年度は物価高騰への取組として、学用品費を小学生に1,000円、中学生に2,000円、それぞれ追加で支給したとのことです。こうした定額で支給されている費目についても増額を検討していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
さて、就学援助制度を利用するためには申請をしなければいけない。申請主義の制度です。ですから、どんなに困窮していても、児童生徒の保護者が就学援助という制度自体を知らなければ支援につながりません。そうした意味でも、杉並区の制度周知が重要です。
私はこれまで継続して就学援助の周知拡大についても求めてきましたが、今年度に入り、就学援助を紹介する杉並区のホームページや保護者等に配布するチラシ等で様々な改善が行われています。以前から求めていた、就学援助制度の認定基準額の一覧に参考値として給与収入の目安額を表示していただいたことは、重要な取組と評価するものです。改めて、認定基準額のほかに給与収入の目安額を保護者等にお知らせするようホームページ等を変更した理由を確認いたします。
また、従来の広報だけでなく、新たに2種類のチラシを作成し配布していることも重要です。2種類のチラシはそれぞれどのような内容で、それぞれどのように活用しているのか、紹介してください。
毎年新たな子供たちが小中学校に入学し、卒業していきます。対象となる世帯の入れ替わりが激しいのが就学援助制度です。ですので、制度周知は毎年毎年力を入れなければ、制度を知らずに利用できない世帯が生まれてしまいます。この間改善された周知方法を短期間でやめることなく継続すること、また、周知方法については常に改善していくよう検討していくことを求めますが、区の見解はいかがでしょうか。
さて、この間の物価高騰の下で、就学援助制度を受けていない世帯についても教育費の負担は生活を圧迫しています。特に修学旅行費や中学2年生のスキー教室の費用が高騰しており、区からの補助を求める声が子育て世帯から届いています。文京区では、今年度より中学校の修学旅行費への補助が実施され、就学援助の支給の有無にかかわらず、1万円が支給されるとのことです。杉並区も以前は中学校修学旅行費の補助事業がありましたが、前田中区政の下で廃止されてしまいました。改めて、修学旅行費やスキー教室費用について、この間どの程度保護者負担が増えているのか確認するとともに、全世帯を対象とした修学旅行費やスキー教室費用への補助を実施すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。
義務教育の保護者負担として金額が大きいものに、中学校の標準服、いわゆる制服があります。学校によって金額が変わってきますが、標準服は3万円台から6万円弱、そこに体操服が約1万5,000円と、入学時にまとまった費用が必要となります。新入生や買換えが必要な生徒の費用負担軽減のために、卒業生などの標準服や体操服のリサイクル活動が行われています。杉並区ではPTAなど保護者が中心となって行っており、各学校で取組が異なっているようです。読売新聞オンラインの報道によると、中央区では、区立の幼稚園や小中学校で着用されなくなった標準服を回収し、9月7日に譲渡会を初めて開くとのことでした。高ければ5万円以上の標準服が、クリーニング代相当の1,200円から2,200円で購入できるようです。保護者負担軽減のみならず、リサイクル、リユースによるごみ削減の効果もあり、環境への取組としても重要だと考えます。区としても、区内小中学校のPTA等で行われている標準服のリサイクル活動について、どの学校でどのように行っているのかを把握するための調査を行うとともに、まずは区ホームページ等で各学校の標準服リサイクルの取組を紹介してみてはどうでしょうか。また、実態調査の際に標準服リサイクル活動の課題や大変さなども聞き取り、学校間での格差をなくすよう、区として制服リサイクルに対する支援を検討することが今後必要となると考えます。この点について区の見解を求めて、次のテーマに移ります。
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2つ目のテーマは公契約条例についてです。
杉並区では、公契約条例に基づき、区が発注する特定公契約に従事する労働者の報酬下限額が設定されており、岸本区政の下で、物価高騰に合わせ報酬下限額を引き上げる努力が行われていることは評価するところです。ただし、現場労働者の組合によるアンケート調査では、杉並区発注の工事契約で働く現場労働者の報酬額が公契約条例で取り決められた報酬下限額を下回る実態が指摘されています。まずは、杉並区として現場労働者の労働実態を把握するために、区発注の公共事業での現場労働者、特に二次・三次請け等の下請事業者の労働者を対象にしたアンケート等による実態調査を行い、公表することを求めますが、区の見解はいかがでしょうか。
さらに、現場労働者の労働環境の向上を図るとともに、設計労務単価に見合った賃金が現場労働者に届くよう、契約事業者に対してさらなる働きかけを行うことを求めますが、区の見解はいかがでしょうか。
現在契約されている長期継続契約については、契約初年度に想定した契約期間中の労務費の変動幅で契約されておりますが、この間の物価高騰に伴う労務費の上昇が契約時の想定を上回り、労働者の報酬が杉並区が設定している労働報酬下限額を下回る状況が発生していることも問題です。既存の長期継続契約でインフレスライド条項が盛り込まれていないことがその要因となっていると考えるものですが、早急に契約内容の確認及びインフレスライド条項を追加するなどの契約改定が必要と考えますが、区の認識を求めます。
労働報酬下限額の答申を出す杉並区公契約審議会では、見習扱いの労働者の報酬について意見が出されています。現状、軽作業員の日給1万8,700円の7割を時給換算した約1,619円とされていますが、見習であっても、軽作業員の7割ではなく、業種ごとの単価の7割で計算されるべきであり、少なくとも普通作業員の日給2万6,800円の7割を時給換算した2,345円としてもらいたいとの意見です。雇い主側に比べ、労働者側は仕事を受ける側として立場が弱い状況であり、区としてもそうした立場をよく理解し、審議会で意見を出されている方々からの聞き取り等を行い、適正な労働報酬下限額の設定に向け研究、検討することを求めますが、区の見解はいかがでしょうか。
指定管理者の自主事業など、区立施設内での事業にもかかわらず、区との直接契約ではないため、自主事業で働く労働者に労働報酬下限額が適用されない実態があります。指定管理者の募集要項では自主事業が業務の範囲と定義されている以上、労働報酬下限額を適用すべきものと考えます。また、工事現場などでは、杉並区と直接契約を結んでいない二次請け、三次請けの下請事業者の労働者に労働報酬下限額が適用されていることからも、指定管理の自主事業であっても、そこで働く労働者に労働報酬下限額を適用すべきであると考えます。最後にこの点について区の認識を確認して、私の一般質問を終わります。
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○議長(木梨もりよし議員)
理事者の答弁を求めます。
区長。
〔区長(岸本聡子)登壇〕
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◎区長(岸本聡子)
私からは、富田たく議員の御質問のうち、生活扶助基準改定に係る最高裁判決に関する御質問にお答えします。
この判決は区が当事者であるものではありませんが、全国で類似の訴訟がほかに29件提起されていると承知しており、そのうちの1つは区も当事者であり、今後この判決と同様の判断が示される可能性が高いことに加え、生活保護受給者の生活に深く関わる裁判であることから、その動向を注視しておりました。判決の中では、厚生労働大臣による生活保護基準の引下げは裁量権の範囲を逸脱し、またはこれを濫用しており、生活保護法に違反するものであるとして、当該自治体が行った保護変更決定処分を取り消すとしたものです。
最高裁判決を踏まえた対応については、現在、厚生労働省の最高裁判決への対応に関する専門委員会で検討されているところですが、私は、本来であれば、この基準改定が社会に与えた影響をまず国が受け止めるべきと考えています。いずれにしても、生活保護受給者の尊厳の回復を含む一日も早い解決が必要であり、また必要な費用は全て国が負担するべきと考えます。また、御指摘のとおり、生活保護基準は就学援助をはじめ様々な制度の設計に用いられ、少なからぬ区民に影響があったものと認識しており、国からの指針により一日も早く解決が図られるべきと考えております。
私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より答弁を申し上げます。
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○議長(木梨もりよし議員)
総務部長。
〔総務部長(山田隆史)登壇〕
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◎総務部長(山田隆史)
私からは、公契約条例に関する一連のお尋ねにお答えいたします。
まず、現場労働者の実態の把握に関するお尋ねにお答えをいたします。
区では毎年、一定規模以上の公共工事の事業者に対しまして賃金実態アンケートを実施しているほか、特定公契約の対象となった工事を受注した事業者及び下請を含めた労働者を対象に賃金の支払い状況等を尋ねる公契約条例アンケートを昨年度初めて実施し、その結果を区公式ホームページで公開しているところです。また、公契約条例の周知用のポスターやカードの配布などに取り組んでおり、下請の労働者の方にも公契約条例の周知は徐々に進んでいるものと考えております。一方で、労働者団体からは、現場の実態をより細やかに把握する方法を検討してほしいとの御意見もいただいておりますので、今後、労働者団体等からのヒアリングや他自治体の状況なども参考に、アンケート調査の設問内容の工夫などを含め、引き続き検討してまいります。
次に、現場労働者の賃金支払いに関する事業者への働きかけについてお答えいたします。
区といたしましても、区内建設業における現場労働者の労働環境の向上は、人材の確保にとどまらず、地域経済の活性化などの観点からも大変重要な課題であるとの認識を持っておりますので、設計労務単価や労働報酬下限額に応じた適切な賃金の支払いを、意見交換の場などを通じて引き続き事業者団体等に対して要請してまいります。
次に、長期継続契約に関するお尋ねにお答えをいたします。
長期継続契約の締結に当たりましては、契約期間内の一定の賃金上昇を見込んだ契約額が設定されているものと認識していますけれども、昨今の労務費の急激な変動を受け、事業者団体等からは、長期継続契約においても契約期間内に契約金額の変更を行うことができないかとの要望をいただいておりました。この件については、国から地方自治体に対して適切な価格転嫁を要請する旨の通知も出されていることから、区では、長期継続契約の取扱いに関しまして、労務費の変動に応じた上昇分について、契約期間内に契約金額の変更を行うことができるような運用に見直すことといたしました。具体的な見直し内容につきましては、現在締結している長期継続契約の取扱いや御指摘のあったスライド条項の導入などを含めまして、今定例会の常任委員会の場で御報告する予定でございます。
次に、見習扱いの労働者の方に関するお尋ねについてお答えをいたします。
工事現場のいわゆる見習・手元の労働者の労働報酬下限額の設定につきましては、御指摘もありましたが、公契約審議会の場におきまして、その見習・手元の現状に関しまして労使双方から様々な角度より御意見をいただいているところでございます。区といたしましても、現場の実態をよりきめ細かく把握していくための手法を検討しているところです。その検討に当たりましては、労働者団体など現場の実態をよく御存じの方からのヒアリングを含めまして、現場に近い方々の声をできる限り丁寧にお聞きしながら進めてまいります。
私からの最後に、指定管理者の自主事業に従事する労働者の賃金に関するお尋ねにお答えをいたします。
指定管理者が自らの経営ノウハウや創意工夫を発揮し実施する自主事業は区からの指定管理料の支払い対象とはなっていないことから、その従事者については労働報酬下限額の適用を求めない取扱いとしているものでございます。現時点ではこの考え方を変更する考えはございませんが、各施設における自主事業の従事者の方の状況につきましては、各所管を通じ把握に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上です。
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○議長(木梨もりよし議員)
教育委員会事務局次長。
〔教育委員会事務局次長(井上純良)登壇〕
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◎教育委員会事務局次長(井上純良)
私からは、就学援助に関する一連のお尋ねにお答えいたします。
まず、就学援助制度に関する認識ですが、学校教育法第19条に規定されているとおり、経済的理由によって就学が困難な児童生徒が円滑に義務教育を受けるための制度であり、教育委員会としても重要であると認識しております。
次に、認定基準額の推移等についてお答えいたします。
平成24年度から平成28年度の認定基準額の推移ですが、2人世帯モデルケースでは、順に約310万円、約306万円、約296万円、約287万円、約282万円。3人世帯では、順に約375万円、約371万円、約356万円、約346万円、約337万円。4人世帯では、順に約419万円、約418万円、約394万円、約369万円、約363万円。5人世帯では、順に約498万円、約493万円、約462万円、約428万円、約420万円となっております。平成24年度と平成28年度の認定基準額の比較ですが、2人世帯は約28万円、3人世帯は約38万円、4人世帯は約56万円、5人世帯は約78万円下がっています。
次に、認定者数と認定率ですが、平成24年度から平成28年度まで、順に5,811人で23.9%、5,628人で22.8%、5,126人で20.4%、4,890人で19.1%、4,444人で17.1%となっています。
次に、令和5年度の認定基準の引上げについてですが、これは物価高騰の影響を考慮して行ったものでございます。令和4年度と比較いたしますと、認定基準額は、例えば4人世帯のモデルケースで約40万円増加、認定者数は188人増の3,466人、認定率は0.6ポイント増の11.9%でした。
次に、認定者数の減少については、議員御指摘の所得の上昇の影響も一因であると思われますが、そのほか給食費の無償化など様々な要因もあるものと受け止めております。
なお、申請者数も同様に減少していることから、就学援助制度の周知に引き続き力を入れてまいります。
次に、本年6月の生活保護基準に係る最高裁判決を踏まえ、認定基準を変更すべきとのお尋ねがございました。
現在、国が専門委員会を立ち上げ対応を検討していること及び当区で同様の訴訟において最高裁判所に上訴していることから、それらの結果を踏まえて判断すべきものと認識しております。
次に、独り親世帯の認定基準額についてですが、区では独り親加算により認定基準額を増額しており、これをモデルケースで試算いたしますと生活保護基準の約1.46倍に相当することから、議員御指摘の江東区とほぼ同程度となっております。
次に、入学準備金や学用品費、学校行事費などの定額支給の費目単価に係る御質問にお答えいたします。
まず、入学準備金におきまして都区財政調整単価を使用している理由ですが、特別区が標準的な行政を行う際の基準単価であることから、近隣も含めた複数区と同様に算定根拠としております。また、学用品費、学校行事費などの定額支給の費目単価におきましても、都区財政調整単価を使用しているところでございます。
入学準備金や定額支給の費目単価について増額を検討すべきとのことですが、今後、就学援助制度の全般的な見直しをする中で検討すべきものと考えております。
なお、御指摘の小学校の学用品費については、平成26年度以降、単価から全ての児童を対象とした公費負担額を除いております。具体的には、令和7年度は9,020円を除いていることから、結果として学用品費単価が減額しているものでございます。
次に、就学援助制度の周知に関するお尋ねにお答えいたします。
教育委員会では、就学援助の支給対象の世帯の確実な申請、支給につながるよう、制度の周知を強化しているところでございます。区ホームページには、これまでも世帯人数とそれに対応した認定基準額を記載した支給対象早見表を掲載しておりましたが、議員の御指摘も踏まえ、収入額を追記することで保護者が支給対象であるかどうかを確認しやすい早見表といたしました。新たなチラシにつきましては、年度当初に、申請を促すために、全児童生徒の保護者に対し、就学援助の概要が分かるチラシを作成し、tetoruで配信いたしました。また、8月中旬からは、区内8か所の施設や窓口に就学援助の概要や申請方法が分かるチラシを配架し、小中学校の保護者だけではなく、未就学の保護者にも制度周知に努めております。
なお、この2つのチラシのほかにも、来年度に小学校に入学する子供の保護者に対しまして、9月に就学前健診の御案内に入学準備金に関する周知チラシを同封する予定でございます。就学援助制度の周知につきましては、今後も継続して実施していく必要があるものと考えており、今年度新たに行った取組の状況等も確認しながら、より効果的な周知方法を検討してまいります。
次に、修学旅行費等の補助についてお答えいたします。
教育委員会では、小学5年から中学2年までの移動教室の宿泊費、バス代は全て公費負担としておりますが、中学2年のスキー移動教室のインストラクターやウエア代等、中学3年の修学旅行費用は保護者負担としております。宿泊数が同じである令和3年度と比較いたしますと、令和6年度は、スキー移動教室費用が約2,400円、修学旅行費用が約4,500円の負担増となっております。保護者等から補助を求める声があることは認識しており、現在、杉並区立学校宿泊行事のあり方検討委員会において宿泊行事の在り方を検討しているところですが、この中で保護者負担軽減策についても考えてまいります。
次に、標準服のリサイクル活動に関するお尋ねにお答えいたします。
現在、標準服を採用している区立中学校は23校中14校で、うち12校においてPTA及び学校支援本部が標準服のリサイクル活動を実施しており、制服の寄附が少ないことや在庫管理のための保管場所の確保等が課題であると聞いております。区ホームページ等での取組紹介や支援につきましては、これまで各校で実施してきた方法や経緯等が異なることから、まずは実施団体や学校の声を聞いてまいりたいと考えてございます。
私からは以上でございます。
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○議長(木梨もりよし議員)
34番富田たく議員。
〔34番(富田たく議員)登壇〕
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◆34番(富田たく議員)
御答弁ありがとうございます。
何点か再質問させていただきますが、これは質問ではないんですけれども、生活保護基準の引下げの問題についてです。
区が関わる訴訟もあるというところで、そちらも同様の内容となるでしょうということでした。これは本当に国の責任だと思います。当時、生活保護バッシングを行い、生活保護を受けている人たちを政治がどんどんと排除していくというひどいことをやってきた。その結果は、最高裁では違法だったというふうに審判が下ったという意味では大変重要な裁判だと思います。ですので、区長がおっしゃるとおり、本来国の責任で、国の費用で全て影響があったものについての補填というのをやるべきだというふうに私も思います。
ただし、就学援助制度については、先ほどの質問でもお伝えしたとおり、杉並区の制度として杉並区の判断で変更できるものであります。物価高騰の影響の前に生活保護基準の引下げが違法に行われたということを受け、杉並区としてもなるべく早い決断をしていただきたいというふうに私は考えております。ですので、就学援助の認定基準額、これを2012年の引下げ前の金額まで戻すということをぜひ検討していただきたいと思うんです。改めてその点について区の答弁を求めます。
いろいろ認定基準額や認定者数のお話もしてもらいました。生活保護基準の引下げによって就学援助が大きな影響を受けて、2人世帯、独り親世帯だと、認定基準額が年収所得の310万円から280万円まで約30万円も引き下げられてしまった。本来であれば受けられるはずのそうした困窮する世帯が援助を受けられなくなってしまった。そうした状況がこの間ずっと続いているということは大変問題がある状況だというふうに思いますので、ぜひ認定基準額について12年当時の基準に戻していただきたいと思います。
杉並区としても、生活保護基準の引下げによって区民にどれぐらい影響があったのか、どのような影響があったのか、これを調べるのはすごく大変かもしれないんですけれども、ぜひそういった影響調査というのを改めてやっていっていただきたいというふうに思います。これは要望なので、答弁は要りません。お願いをしておきます。
続きまして、独り親世帯の認定基準額についてですね。係数でいうと1.46倍というふうにおっしゃっていたんですかね。江東区と同等というようなお話をされているんですけれども、認定基準額の計算方式、これはまた自治体によって様々違うので、係数が同じぐらいだといっても、本当にそれが江東区と同程度の対象範囲になっているのかというのは大変疑問が残るところです。ちなみに、江東区では独り親世帯の認定基準額というのは3人世帯の認定基準額よりも1万円高くなっている、それぐらい高い所得でも就学援助が受けられるというふうになっておりますので、ぜひその点、研究をしていただきたいと思います。これも要望です。
あとは、入学準備金の引上げについて。今後全体の検討で考えるべきというふうなお話だったと思います。あとは、修学旅行費等々も今後考えていくと。就学援助制度、義務教育費の保護者負担、この全体の検討というのは一体どういうふうにやって、いつ頃結論を出す予定なのか、大まかな筋道がもし今決まっているようであれば、それを教えていただきたいと思います。
あと、就学援助の周知のほうについては、大変今年度に入っていろいろな取組をやっていて評価するものです。ぜひこちらは単年度で終わらずに継続してやっていっていただきたいと思います。これも要望です。
あと、制服、標準服のリサイクルについて。今、各学校でいろいろやって、各学校でも周知活動をしているんですけれども、学校も選択制がいまだに取られているので、どの学校に行ったらこういうリサイクルをやっているとかいうのがすごく探しづらい状況になっていると思うんですね。そういう意味では、そういった各学校で紹介しているページを紹介するようなポータル的なページを区のホームページ上につくっていただくのも一つ検討できることじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
公契約条例です。長期継続契約については、改善を常任委員会で報告するということでしたので、そちらの報告を待ちたいと思います。ぜひ労働報酬下限額に見合った報酬が各現場で労働者に支給されるよう、今後取り組んでいっていただきたいと思います。また、見習扱いの報酬額について細かくヒアリングをしていくということでしたので、ぜひそういったこともやっていっていただきたいと思います。
指定管理者の自主事業についてです。今のところ区の公契約条例の対象とならないというふうにおっしゃっておりましたが、指定管理者は区立施設の中で自主事業をやっており、区立施設で働いている人たちになるわけです。そうすると、働いている人たちも、こういう公契約条例があるんだったら適用してほしいというふうに思って当たり前だと思うんですね。ぜひこの点については改めて検討をしていっていただきたいというふうに思います。その点、改めて答弁を求めて、再質問を終了いたします。
ありがとうございました。
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○議長(木梨もりよし議員)
理事者の答弁を求めます。
総務部長。
〔総務部長(山田隆史)登壇〕
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◎総務部長(山田隆史)
富田たく議員からの再度の御質問にお答えいたします。
公契約条例に絡めて、指定管理者の自主事業の従事者の方への賃金の支払いの状況についての検討という趣旨だったかと思います。
先ほど御答弁で申し上げましたけれども、自主事業については指定管理料の中に含まれていないという事業上の扱いがございますので、これについて、今直ちに賃金について労働報酬下限額を適用することを事業者の方に求めるということは適当ではないかなというふうには思っております。ただ、恐らく議員からの御指摘は、現場の実態の中でそういったお声があるというようなことなのかなというふうには思っておりますので、私どもとしましては、指定管理者を所管する課とそのあたりの事実確認というか状況の確認ということはさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
いずれにしても、区の施設の中で働いていただいているということについては変わりがないだろうという御指摘については受け止めまして、その状況が今どうなっているかということについてはその実態を見てまいりたいというふうに考えてございます。
以上です。
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○議長(木梨もりよし議員)
教育委員会事務局次長。
〔教育委員会事務局次長(井上純良)登壇〕
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◎教育委員会事務局次長(井上純良)
私からは、再度の御質問にお答えいたします。3点ほどあったかと思います。
まず、認定基準の変更をというような御質問がありました。これは次の質問にも関わることですけれども、現在、修学旅行ですとか学用品費等について検討しているといった中で、こちらのほうについても併せて検討ということで考えております。判決は判決として、そこの対応はあるんですけれども、それ以外のことにつきましては全般的な対応を検討という中で考えております。この中では、私費会計とかそういったことも全部含めての対応も考えていますので、時期としましては、おおむね来年夏頃を今予定しているところではございますが、ちょっとまだ、今進捗状況についてはそんな形で考えているところでございます。それが1点目と2点目の御回答になります。
3点目につきましては、ホームページでの取組紹介ということですけれども、こちらのほうにつきましては、先ほど申し上げましたように、各学校によって経過が異なるといったことなので、まずは現場の声を聞かないと何とも申し上げられませんので、先ほど御答弁したとおり、現場の声を聞いてまいりたいと考えてございます。
私からは以上でございます。
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○議長(木梨もりよし議員)
以上で富田たく議員の一般質問を終わります。
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~~~~~~議事録抜粋終了~~~~~~